1994年2月23日にハワイで日本人の親子二人が射殺されるという事件が発生しました。
被害者は人気占い師だった藤田小女姫（ふじたこととめ）56歳と、一人息子の藤田吾郎（ふじたごろう）20歳です。
そして、事件から30年経った2024年10月14日、今度はその犯人とされている福迫雷太（ふくさこらいた）59歳が、収容先であるハワイ州の刑務所で殺害されました！！
この奇妙な事件は、2024年11月26日に日本テレビ系列で放送された「ザ！世界仰天ニュース」でも特集されました。
この記事では藤田小女姫の経歴やエピソードを踏まえながら、奇妙な事件にも少し触れたいと思います。
藤田小女姫について
ここでは藤田小女姫についてまとめました。
プロフィール
藤田小女姫（こととめ）
- 本名：藤田東亞子（とあこ）
- 生年月日：1938年1月4日
- 命日：1994年２月23日（満56歳没）
- 出身：福岡県福岡市
経歴
- 1938年1月4日：福岡県福岡市に生まれる。
- 1939年〜1946年：幼いころに両親が離婚し、父親と生き別れる。太平洋戦争で実家が空襲に遭ったため、知人を頼って各地を転々とする。
- 1947年：9歳のとき、ハワイの狐が憑依し、霊感を得たという。
- 1950年：小学校6年生のとき、「産経新聞」の社会面トップに「奇跡の少女現る マリを突きながら何でもズバリ」との見出しで占いがよく当たる少女として紹介された。
このあと、産業経済新聞社の社長だった前田久吉が産経ビルの中に事務所を与えて占い屋を開業させた。 - 1951年〜1960年：霊感を持つ占い師として雑誌やテレビで取り上げられ、政財界の大物を顧客として財を成した。
- 1961年、不動産業者と結婚するが、3年で離婚した。
- 1968年3月13日に名目上の経営者となっていたサウナが火事で死者を出す惨事となり、経営者責任を問われた。
- 1970年代にハワイに移住する。
- 1974年6月25日：刑事裁判で業務上失火、同過失致死罪で懲役10ヵ月執行猶予3年の有罪判決が下された。これらのことからマスメディアからその占いの能力について疑問を投げかける批判が起こり、応援してきた年配の有力者たちも離れて行った。
- 1994年2月23日：自宅高層マンションで射殺され、息子の吾郎も別の場所で銃撃されて焼死体で見つかる。その後、容疑者は逮捕されて起訴され、第2級殺人罪で終身刑を言い渡された。
ミヤカツちなみにハワイに狐は生息していないそうです。
ハワイにはパワースポットと呼ばれる場所が多々あるので、それらを狐と表現したのかもしれませんね。
有名なエピソード
ミヤカツ画像は若い頃の藤田小女姫です。
美人さんですね！！政財界の大物に可愛がられたのも納得です。
藤田小女姫の占いにはいくつか有名なエピソードがあります。
たとえば、岸信介元首相が「安保条約は通るか？」と彼女に尋ねたとき、藤田小女姫は「断固として進めなさい。通りますが、あなたの内閣は長く持たないでしょう」と答えたそうです。
実際、日米新安全保障条約は成立しましたが、そのわずか4日後に岸内閣は総辞職となりました。
このように彼女の占いが的中することが多く、政治や経済の世界で信頼されていました。
また、王貞治選手に「将来、野球で大成功する」と占った話も有名です。
その結果、王選手は日本プロ野球で大記録を打ち立て、「藤田さんの占いは本物だ」と多くの人々が感じたのです。
他にも、彼女の占いは様々な出来事に影響を与えています。
たとえば、松下電器（現在のパナソニック）の創業者、松下幸之助に対しても助言。
松下幸之助は「どのように会社を発展させるべきか」という相談をし、藤田小女姫は「社員を大切にし、家族のように接するべきです」とアドバイスしたそうです。
このアドバイスが、松下電器の企業文化を形成する上で重要な役割を果たしたとされています。
また、福田赳夫元首相も藤田さんに相談を持ちかけていたことで知られています。
彼がある政治的決断を下す際、藤田小女姫は「この道を進むことが日本にとって良い結果をもたらします」と告げたと言われています。
福田赳夫元首相はその助言に従い、結果的に成功を収めました。
更に、藤田さんの占いは、日本の芸能界でも知られていました。
このように、藤田小女姫の占いは政財界から芸能界まで、多くの人々に影響を与えていました。
藤田小女姫殺害事件
1994年2月23日午後5時頃、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル、の高層マンションの部屋でボヤ騒動が起こった。
火は駆けつけた消防隊員によって消し止められたが、その部屋のクローゼットから日本の占い師であった藤田小女姫（当時56歳）の射殺体が発見された。
この1時間前の午後4時頃、藤田小女姫は取引先の銀行に融資依頼をしていたが、その際に電話の声が怯えていると感じた銀行員が領事館に連絡し、領事館職員がマンションに駆けつけるとボヤ騒動が起きており、藤田小女姫の射殺体が発見された。
また同日に、藤田小女姫殺害現場の高層マンションから数キロ離れた、ワイキキにあるパークショアホテルの駐車場で1台の乗用車が炎上しているのが発見された。
乗用車の中からは、ハワイ大学の学生だった藤田小女姫の一人息子藤田吾郎（当時20歳）がテープで縛られ胸を銃撃された状態の焼死体で発見された。
交友関係の捜査の過程で、藤田吾郎のスキューバダイビング仲間で銃器不法所持の前歴があった福迫雷太（事件当時28歳）が浮上した。
その後の捜査で、事件現場近くであった福迫雷太が住むアパートから犯行に使われたものと同じ弾薬が発見された。
さらにDNA型鑑定によって、ソファから検出された血痕が藤田吾郎のDNAと一致した。
また、福迫雷太が藤田小女姫の所持品であった貴金属類を質屋に持ち込んで2000ドルを借りていたことが判明した。
これによって、捜査機関は藤田親子を殺害したのは福迫雷太であると断定し、国際刑事警察機構を通じて日本の警察庁に身柄確保を要請した。
福迫雷太はホノルル市警による血痕のDNA鑑定を根拠に4月3日に起訴された。
裁判では遺体の搬送を手伝っただけであり殺害に関与していないと主張して殺害を否認、実行犯はヤクザであると主張した。
8月23日にホノルル巡回裁判所は福迫雷太を藤田親子を殺害した実行犯と認定して、第2級殺人罪で終身刑が言い渡され確定した。
なお、ハワイ州では死刑制度が存在しないため、終身刑は最高刑であるが、30年服役すれば出所できる可能性があったものの、2013年の時点では少なくとも2034年まで仮釈放はないとされていた。
2024年10月14日（現地時間）、福迫雷太受刑者が収容先であるハワイ州の刑務所で雑居房の受刑者により刺され、頭と首に致命傷を負い倒れた状態で発見され、死亡が確認された。（満59歳没）
ミヤカツ藤田小女姫が生前に記録にノートには「政財界のエピソード」が書かれたとされており、そのノートが世に出ると困る大物が殺害事件の裏にいるという陰謀説が存在するらしいですが、福迫雷太受刑者が亡くなってしまったので真相は闇の中ですね。
まとめ
今回は、藤田小女姫の経歴やエピソードを踏まえながら、奇妙な事件についても説明しました。
謎の多かった藤田小女姫の人生については、実弟の藤田洋三が自著「東亜子と洋三・藤田小女姫の真実」（出版研、2004年刊）において詳しく語っています。
あまりにも奇妙な事件なので陰謀説もありますが、今となっては真相は闇の中となってしまいました。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。